[メイン] キノ :
[メイン] キノ :
[メイン] キノ :
[メイン] キノ : 旅人は、今日も走る。
[メイン] キノ : 喋るモトラドに乗って。
[メイン] モトラド : 「おや、これは……潮風だね?」
[メイン] キノ : 「そうだね」
[メイン] エルメス : このモトラドの名は、エルメス。
[メイン] エルメス : 「困るなあ」
[メイン] エルメス : 「ぼくは機械なんだから、こういうのに弱いのに」
[メイン] キノ : 「ごめんごめん、ただこの先に……」
[メイン] キノ : 「少し、気になる国があってね」
[メイン] エルメス : 「へぇ?どんな国なんだい?」
[メイン] キノ : 暖かな太陽と、心地良い風に短い黒髪が揺れながら。
[メイン] キノ : モトラドのハンドルを握り、ぶろろとエンジン音を鳴らし。
[メイン] キノ : 「マイクロビキニの国さ」
[メイン] キノ :
[メイン] キノ :
[メイン] キノ : そうしてボクは、こういう姿になったわけだけど。
[メイン] キノ : なるほど、噂に聞いた通りこの国のマイクロビキニは特殊みたいだ。
[メイン]
キノ :
さっきのボクよりも、うんと体が動かしやすいや。
こうなると……ゴールドマイクロビキニの噂っていうのは
案外、嘘でもないのかもしれないね。
[メイン] キノ : 「さて……」
[メイン] キノ : 「マイクロビキニ祭りか……いいね、ボクも久々に体を動かしたかったんだ」
[メイン]
キノ :
水鉄砲を片手に、会場へと足を踏み入れる
少年のような見た目をした少女。
[メイン]
キノ :
眩しい太陽に、少し目を細めながら。
熱い砂浜に、素足を進ませるのだった。
[メイン] キノ :
[メイン] キノ :
[メイン] キノ :
[メイン] 響 :
[メイン] 響 :
[メイン] 響 : 「なんだい提督、任務って」
[メイン] 響 : 「ふむふむ…劣勢の我が国を立て直す秘策……そんなのがあるんだ」
[メイン] 響 : 「それで、どんな兵器なんだい?」
[メイン] 響 : 「……え? マイクロビキニ?」
[メイン]
響 :
「ビキニ環礁の小さい版ってことかな?
え? 水着の方?」
[メイン] 響 : 「響が着るって?これを? あっ、ちょっと────」
[メイン] 響 : 「……どういうこと?」
[メイン]
響 :
こうして、最後に残された駆逐艦・響は
大日本帝国の未来を賭けてゴールドマイクロビキニを手に入れるべく戦うことになったのだ
[メイン] 響 :
[メイン] 響 :
[メイン] GM :
[メイン] GM : そうして始まったマイクロビキニ祭り。
[メイン]
GM :
その性質上、参加者はやはりというべきか
屈強な面々が揃っていた。
[メイン]
GM :
国に召し抱えられる近衛兵や、傭兵。
片や闇社会に生きる暗殺者や、マフィア。
さらには、知的好奇心を満たすためにやってきた学者や研究者。
ありとあらゆる、腕の立つ戦士達がここへ集っていた。
[メイン] GM : マイクロビキニ姿で。
[メイン]
GM :
そして……響もまたその中で、戦いを繰り広げていた。
響よりも図体の大きい戦士達を、その力で薙ぎ払っていき。
[メイン] GM : 満天の青空から始まったこの祭りは、佳境へと向かっていった。
[メイン] GM : 透き通るような海の地平線に、橙色の光が落ちようとしていた。
[メイン]
GM :
響は、波音を横に、砂浜に立ち。
そして……とある少女と、対峙することとなる。
[メイン] 響 : 「……屈強な参加者ばかりだと思ってたけど、そうでもないみたいだね」
[メイン] 響 : キノと相対し、ぽつりと感想を漏らす
[メイン] キノ : 潮風によって、響の前に立つ短髪の少女の前髪が揺れる。
[メイン] キノ : 「ええ、ボクもちょうど同じ感想を出そうと思いましたよ」
[メイン] キノ : 淡々とした口調でそう告げる。
[メイン]
キノ :
「ここまで戦ってきた人達も、かなりの腕を持っていましたが
……そうなりますと、決して油断はできませんね」
[メイン] キノ : その少女の片手には、水鉄砲らしきものが握られていた。
[メイン]
響 :
「……確かに、君もここまで残ってきたわけだし…
かなりの使い手なんだろう」
背中から生えた金属のアームに搭載された主砲を向ける
[メイン]
キノ :
その水鉄砲は、マイクロビキニの国によって作られた特殊な平気であり。
見た目こそ、おもちゃのようなものではありながらも
発射される水は、音速に近い。そのため、当たったものに大きなショックを与えるものであり。
さながら、ゴム弾の銃と変わらないものだ。
[メイン]
キノ :
「へぇ……そんな重い物を持てるのですか」
興味ありげに目を細め、その主砲を見つめる。
[メイン]
響 :
主砲に装填された砲弾は模擬戦用
それでも人間相手なら気絶させる程度容易い威力がある
[メイン] 響 : 「……これでも、駆逐艦だからね。響は」
[メイン]
キノ :
「駆逐艦………そうなると……エルメスと似たようなものなのかな……」
ぽつりと、そう呟きながらも。
[メイン] キノ : 「……やっぱり世界は、驚くものばかりで」
[メイン] キノ : 両手を、ふわりと広げ。
[メイン] キノ : 「とても面白いですね」
[メイン]
キノ :
「せっかくなので、少しお話でもしませんか?
ボクは、あなたに興味が湧きました」
[メイン] 響 : 「……少しなら、いいよ」
[メイン]
キノ :
「ありがとうございます」
にこりと、小さく笑い。
[メイン] 響 : 警戒しつつ、承諾する
[メイン] キノ : 「ボクは、旅人をしています、キノと言います」
[メイン]
キノ :
「ここへ来たのも、旅の一環でしかありません
そして祭りへの参加理由も、ほんの少しの好奇心、でしかありません」
[メイン]
キノ :
「ですがあなたは……どうやらその装備から察するに
国に召し抱えられた……いわば、"兵器"
……そうですよね?」
[メイン] 響 : 「…ご明察。私は日本最後の駆逐艦の一隻」
[メイン] 響 : 「本来は味方に降り掛かる火の粉を払うのが役目の護衛艦だけど、今は勝ち取るためにその力を振るう」
[メイン] キノ : 「ゴールドマイクロビキニのため、ですね?」
[メイン] 響 : 「そう。それがないと勝てないほど、我が国は困窮している」
[メイン]
キノ :
「……なるほど」
少し、声のトーンが落ち。
[メイン]
キノ :
そして、響の静かながらも、真っ直ぐで
さらに、その奥に燃える炎のようなものを感じ。
[メイン]
キノ :
「あなたの背負うものの大きさ、とても分かりました
そして………あなたの国にも、興味が湧いてきました」
[メイン]
キノ :
チャキッ。
水鉄砲の銃口を、響へと向ける。
[メイン]
キノ :
「もっとあなたのことを知ってみたいです
─────始めましょうか?」
[メイン] 響 : 「……戦うことで知ろうとするなんて、不思議な人」
[メイン]
キノ :
キノは、目の前にいる、自分よりも背丈の小さな少女が
こうして、言ってしまえば卑猥も卑猥な水着を見に纏いながらも
それでも戦い抜き、勝ち進めていくという姿に
どこか、感銘を受けたようで。
[メイン] 響 : 「でも私はそれで構わない。あなたと戦うのは変わらないんだから」
[メイン]
響 :
わざわざ旅をしてまでこんなことをしている、不思議な人に興味がないわけではない
だが、今は勝ってゴールドマイクロビキニを手に入れなければならないのだ
[メイン]
キノ :
不思議な人、という言葉に、小さく
「ふふ」
と笑う。
その声は、どこか楽しそうであった。
[メイン] キノ : そして─────戦いの火蓋が、切って落とされた。
[メイン]
キノ :
少女達の動きは、超人的であった。
放たれる水弾を、まるで来る位置が予測されていたかのように
軽やかなステップで避けていき。
[メイン] キノ : あろうことか、その戦いは……数時間にも及んだ。
[メイン] キノ : 「ふぅ……」
[メイン] キノ : 岩場に背を預けながら、額の汗を拭うキノ。
[メイン]
響 :
「…………」
海上へ、互いの射程外に一時的に待避しつつ
次の出方を考える
[メイン]
キノ :
……なるほど、国に召し抱えられる兵器、ということだけありますね。
ボクの射撃がここまで当たらない相手は、この祭りで初めてですよ。
[メイン]
響 :
……正直、舐めていた
人間が相手なら負けることはないと思っていたが。現実は華奢な女の子と数時間も撃ち合っている
[メイン]
響 :
「…………本当に、不思議な人」
そう言う口元は微かに笑っていて
[メイン]
キノ :
「………本当に、面白い子です」
キノもまた、楽しそうに頬を緩めていた。
[メイン]
キノ :
思えば……同年代の、同じ性別の子とこうして
同じ戦場に立つ、ということは無かった。
[メイン]
響 :
(海は広いね。こんな人がいるんだもの)
かつての姉妹達に、心の中で語りかけながら
[メイン] キノ : この新鮮な空気にキノは、どこか高揚感を感じていた。
[メイン] 響 : (それに、何だか楽しい。戦いでこんな気持ちになるの、初めてだ)
[メイン]
キノ :
……ですが、こんな強い響さんがいるというのに
国は貧しい……というのですが、なるほど……。
戦争行為で、容易に勝ちを得ることも可能でしょうに……。
[メイン] キノ : ……彼女の国が、ますます気になって来ました。
[メイン]
響 :
初めての、人間との戦闘
初めての、強い人間との出会い
考えてみれば、この格好も初めてだ
[メイン]
キノ :
「……響さん、ボクはあなたを見縊っていたかもしれません
ここで、謝らせていただきます」
岩盤に背を預けながら、響へと、少し大きめの声で語り掛け。
[メイン]
キノ :
「それに……」
少し岩場から顔を出し、海上に立つ響きを見やる。
[メイン] キノ : ………ビックリだ。ボクよりもまだ、余裕を感じる。
[メイン]
キノ :
ボクも、体力には自信がある方だっただけに。
こればかりは……さすがは、国の兵器、というべきか。
[メイン] 響 : 「……私も、人間の力を低く見積もっていたみたいだ」
[メイン]
キノ :
「ボクも勝ちたいので、少し撤退させてもらいます
この勝負での勝ちは、響さんに譲りたいと思います」
[メイン] 響 : 「……わかったよ、ありがたく受け取っておく」
[メイン] キノ : 小さく、にこりと笑う。
[メイン]
響 :
「でも、また戦ってみたいな。不思議なキノ」
相手に伝わるかどうか、わからない小声の呟き
この気持ちもまた、初めてのものだった
[メイン] キノ : 「─────」
[メイン]
キノ :
キノは、旅人だ。そして、その命が狙われることも多々ある。
ゆえに、身体能力が常人よりも高くなっており。
[メイン] キノ : 聴覚もまた、例外ではなかった。
[メイン]
キノ :
「………ええ、また戦いましょう、響さん」
キノもまた……いじわるで、小声でそう呟き。
[メイン]
キノ :
シュッ!
身軽な動きで、撤退していくのだった。
[メイン] キノ :
[メイン] キノ :
[メイン] 津辺愛香 : 二振りのツインテールを揺らしながら、微塵も揺らがず愛香は歩む
[メイン]
津辺愛香 :
ツインテイルズなるチーム
これの双翼ならぬ片房を担う彼女がなぜ一人かと言えば……
[メイン] 津辺愛香 : 「…テイルレッドは人気殺到。人混みに攫われ、イエローはサイズ差が酷すぎて参加不可」
[メイン] 津辺愛香 : そして残りのメンツは都合が合わなかった(と言い訳して逃げ)約一名は、この勇者を嘲笑った結果砂浜の奥へ消えた
[メイン] 津辺愛香 : 「これも、世界平和の為…だけど、こんな辱めを受ける謂れはないわ……!!」
[メイン] 津辺愛香 : そもそもこの衣装も、一人に見せる為に……
[メイン] 津辺愛香 : 「だー!!!」
[メイン] 津辺愛香 : 「このふざけた争いを引き起こした元凶は、絶対に許さないんだから…!!」
[メイン]
津辺愛香 :
砂浜を怒り心頭に掛けながら
ツインテールは美しく揺れていた
[メイン]
津辺愛香 :
…まるでズレる心配のないky
ここでログは途絶えている
[メイン] 津辺愛香 :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM : ─────そして、この祭りはさらに激化する。
[メイン] GM : 流れるような、脱落者のアナウンス。
[メイン] GM : 湧き上がる観客。
[メイン] GM : 『とうとうこの祭りも佳境だぞォォオオ~~~!!』
[メイン]
GM :
『マイクロビキニによる!マイクロビキニのための!
マイクロビキニの戦い!』
[メイン] GM : 『一体誰が!ゴールドマイクロビキニを手に入れるのか!?』
[メイン] GM : 『残る参加者も!なんと、4人!!』
[メイン]
GM :
『総勢4890人から始まったお祭り騒ぎの!
選ばれし、戦士達!!!』
[メイン] GM : 『戦艦としての使命を背負う!響!!』
[メイン] GM : 『謎多き旅人!キノ!!』
[メイン] GM : 『まるでまな板!!津辺愛香!!』
[メイン] GM : 『そしてぇぇえ~~~!!!』
[メイン] GM : 『これまた!!謎の多い!しか~~~~~~し!!』
[メイン] GM : 『ここまでの被弾率……驚異の!0ッ!!』
[メイン] GM : 『錦木千束!!!!』
[メイン] GM : 『以上の4名の中から!!優勝者が決まるぞォ~~~~~!!』
[メイン] GM : 観客達の歓声が、島中を轟かせる。
[メイン] 津辺愛香 :
[メイン] 津辺愛香 : 『テイルオン』
[メイン]
津辺愛香 :
掛け声と共に愛香の姿が水に包まれ
光と共に姿を変える
[メイン] 津辺愛香 : 纏い慣れた衣装に、すっかり手に馴染んだ槍
[メイン] 津辺愛香 : 世界を守る為の力を手に、一切の躊躇いなく
[メイン] 津辺愛香 : 「死ね!!!!」
[メイン] 津辺愛香 : 最大威力で、荒波を纏った槍をアナウンサーの席へと投擲した
[メイン] GM : 『ぎゃああああああああああああ~~~~~~~~~~~!?!?!』
[メイン] GM : ブツンッ!!
[メイン]
津辺愛香 :
名をエクゼキュートウェイブ
あらゆる悪を討つ正義の牙である
[メイン] GM : ※アナウンサー席は、特殊なマイクロビキニ加工がされているので、幸いにも死人は出ませんでした。
[メイン] 津辺愛香 : 「良かったわ、余計な事を言うたびに遠慮なく撃ち込めるから」
[メイン] 津辺愛香 : テイルブルーここにあり、悪鬼とさえ称された愛に生きる戦士は健在なのだ
[メイン] 津辺愛香 :
[メイン] 錦木 千束 :
[メイン] 錦木 千束 :
[メイン]
錦木 千束 :
「いや~、すっごい所だね~……
まるでド派手なアクション映画でも見てるみたいな激しさだよ~!」
[メイン] 錦木 千束 : 額に付けた手を遮光にし、ツインテールの少女が突撃した姿を見る。
[メイン] 錦木 千束 : 「にしても、だ」
[メイン]
錦木 千束 :
「アレだけ猛攻を受けても傷一つない観客席……
こりゃー、あの噂は本当みたいだね」
[メイン] 錦木 千束 : 黄色みがかった白のボブカット、片側を巻き髪としてリボンで結んでいる少女は、眉をしかめ。
[メイン]
錦木 千束 :
「────ゴールドマイクロビキニ
それがもたらす力は、各国のパワーバランスを変えるほど。
もしそれを手に入れたのなら、他国を植民地にすることすらも可能とする……」
[メイン] 錦木 千束 : 「正直、滅茶苦茶だけど……でも、万が一にでもテロリストの手に渡れば、私たちの日常は泡のように消えてなくなる」
[メイン] 錦木 千束 : そして、ぐっ、ぐっと腕を曲げ準備運動をしながら。
[メイン]
錦木 千束 :
「私だって守りたいものだってたーっくさんあるんですよっと
……それにしたって、さあ」
[メイン] 錦木 千束 : 「…………」
[メイン]
錦木 千束 :
そう呟く少女の体も、他参加者と同じくマイクロビキニであった。
それも黒い。
[メイン] 錦木 千束 : 「こ、これ……もうちょっと何とかならなかったの~……楠木さぁ~ん……」
[メイン] 錦木 千束 : 白い肌にほんのりと顔を赤くしながら、紐ともいえるほど薄い水着を引っ張っていた。
[メイン] 錦木 千束 :
[メイン] 錦木 千束 :
[メイン] 錦木 千束 :
[メイン]
響 :
「すごいな…あの子」
アナウンサー席への攻撃を見て、恐らく最も火力が高いのがあのツインテールの少女だと確信する
[メイン] 響 : 如何に人間離れした耐久力を持つ艦娘と言えども、直撃をすればひとたまりもない
[メイン]
響 :
ならば、どうするか
響は少し考えて…
[メイン]
響 :
余力があるうちに、叩くこととした
まだ他の参加者の姿も遠く、射程圏外のはずでもある。今がチャンスという訳だ
[メイン]
響 :
主砲を愛香に向けて、砲弾を装填
それと同時に、水面を滑走する
[メイン]
響 :
「まずは…一発」
射程圏内に入った瞬間、主砲を撃った
[メイン]
テイルブルー :
轟音が耳に届くよりも早く
テイルブルーは敵の殺気を掴み、本能でもって即時対応した
[メイン] テイルブルー : 「貧乳属性(スモールバスト)!」
[メイン]
テイルブルー :
属性玉を装填する事により、ツインテイルズは様々な特殊能力を発揮する
今回は……!
[メイン] テイルブルー : 鉄壁の防御膜を展開する!
[メイン] テイルブルー : 「戦艦って、そんなの何処に……ッ!!」
[メイン]
テイルブルー :
正面から、属性玉一つだけでは受けきれず
膜を後ろから押し返す形で対応するが押し返され、砂浜に長い線を引いた後…
[メイン] テイルブルー : 「弾け……ろ!!」
[メイン] テイルブルー : ウェイブランスを膜の下部に差し込み傾けると、受け流す形で砲撃を受け切る
[メイン] 響 : 「受け止められた…!?」
[メイン]
響 :
想定外の硬さだ
模擬戦用の弾といえど駆逐艦主砲の威力は伊達ではない
それを完全に防がれるとなると…
[メイン]
響 :
「選択肢は2つ、か…」
実弾を使うか、接近して隙を狙うか
[メイン] 響 : 響が取った選択肢は…
[メイン]
響 :
海面を急加速し、ジャンプ
まるでフィギュアスケートのようにテイルブルーへと飛びかかり
[メイン] 響 : 「0距離なら…どう?」
[メイン] 響 : できる限りの接近を試みる
[メイン] テイルブルー : 「へぇ……上等!!」
[メイン]
テイルブルー :
槍を振るい、周囲に砂塵を巻き起こすと
テイルブルーも応えるように地を蹴り、爆音を響かせながら間合いを詰める
[メイン] : 間合いを詰めていく二人、見つめる先はお互いの体のみ。
[メイン] : だが────その二人の頬を、空気が擦れる。
[メイン]
:
もし君の耳が音速を捉えることができるのであれば。
掠った物体が────銃弾だという事に気づくだろう。
[メイン] 錦木 千束 : 「────ありゃりゃ、ちょーっと惜しい!」
[メイン] テイルブルー : 「チッ…どいつもこいつも、飛び道具を…!!」
[メイン] 響 : 「……いつの間に!」
[メイン]
錦木 千束 :
このままいけば、二人が激突するであろう地点。
そこに立っていたのは、同じく君たちと同じ服を着た少女。
[メイン]
錦木 千束 :
「ま、外して結果オーライか~!
頭に当たったら流石に痛いじゃ済まないだろうしね」
[メイン] 錦木 千束 : そして、二人にニッ、とピースを送る。
[メイン] テイルブルー : 「…撃っておいて言うセリフかしら」
[メイン] テイルブルー : …掴めない娘ね、そう悪い相手じゃ無さそうだけど……
[メイン] テイルブルー : 「容赦はしないわ……水着を剥いで、サクッと脱落してもらうわよ…!!」
[メイン]
錦木 千束 :
先ほどまでこの場が戦場だったことを知っているはずだというのに。
少女は悠々と立っており、また二人に銃を向け────発砲。
[メイン]
錦木 千束 :
「あんまり痛くさせたくはないもの!
……とはいえ、ここで落ちたくもないけど!」
[メイン] 錦木 千束 : 今度はちゃーんと、水着に当てるよーに、っと!
[メイン]
響 :
「…っ!」
それを見てマイクロビキニの紐部分(本来は急所)を隠すようにしつつ、砲塔を千束に向ける、独特の射撃姿勢を取り
[メイン] テイルブルー : 海面に靴先を突き当てると、思い切り蹴り上げる形で脚を振り抜く
[メイン] テイルブルー : 続くように、空へと立ち昇る逆さの滝を盾にして弾丸から身を隠し──
[メイン]
響 :
銃弾をどうにか受け止め、代わりに千束に発砲
……威力を殺しきれず一歩後ろへ
[メイン] テイルブルー : 「加減をする気はあるみたいね……案外真面目じゃない」
[メイン] テイルブルー : 滝が落ち切ると、一直線に距離を詰めていく
[メイン]
錦木 千束 :
「おぉ〜、やるね〜!」
二人の俊敏な動作を瞳に捉えながら。
[メイン]
錦木 千束 :
放った弾丸は、一方は立ち上がる水しぶきへと阻まれる。水を盾にする判断は、戦場を生かすがゆえだろう。
そしてもう片方は、頑丈な体に受け止められる。いやぁー…すごいもんだねー。
[メイン] 錦木 千束 : 響が放った弾丸は、千束へと向けられるが────。
[メイン] 錦木 千束 : ゆらり。
[メイン]
錦木 千束 :
まるで、音速にも思える弾が見えるかのように。
僅かな動きでそれを避ける。
[メイン] 錦木 千束 : が。
[メイン] 錦木 千束 : 「弾は申し訳ないけど、私には当たらな────っ!」
[メイン] :
[メイン] :
[メイン] : 殺意。
[メイン] :
[メイン] :
[メイン] : ─────遠くより放たれる。
[メイン] : いかなる優れた瞳を有したとしても。
[メイン]
錦木 千束 :
水飛沫は盾だけではなく────隠れ蓑。
飛んでくる、視界外からの────。
[メイン] : もしも、不意であれば?
[メイン] : バシュンッッッ!!!
[メイン] : 音速を超えた、水弾が千束の眉間へ、真っ直ぐと─────。
[メイン] 錦木 千束 : 「……ぐッ……!!!!」
[メイン] 錦木 千束 : パァン!!!
[メイン] 錦木 千束 : 千束の額で、弾けた。
[メイン] : 間を入れることを、許さない。
[メイン] : バシュンッッ!!バシュンッッ!!!
[メイン]
:
精巧に放たれる─────。
千束の額で弾けるその水弾に、呆気に取られているであろう。
[メイン] : 響と、そしてテイルブルーにもッ!
[メイン] テイルブルー : 「次から、次にッ!!」
[メイン] 響 : 「………えっ」
[メイン] テイルブルー : ツインテールに当たる事を避け、正面から受け右に左にと、仰け反り
[メイン] テイルブルー : 揺れる脳に喝を入れ、なんとか踏みとどまる
[メイン] : ─────"それ"すらも、まるで予測していたかのように。
[メイン]
:
この祭りの敗退条件、それは
ノックアウトの他に……。
[メイン]
響 :
千束が先に攻撃されていなければ、反応することも不可能であっただろう
戦場での反射でつい急所…顔面から胸にかけてを砲塔でカバーしてしまう
[メイン]
:
着用する水着が、破かれること。
─────参加資格を、剥奪されること。
[メイン] 響 : それは、他の場所が無防備になることと同義
[メイン]
:
テイルブルーの、分厚い装甲の
繋ぎ目を目掛け─────水弾が、目にも止まらぬ速さで通過しようと。
[メイン] テイルブルー : 「なる、ほど……!! 衝撃が、相手なら…!!」
[メイン] テイルブルー : スクールスイム属性を使用し、水面へと落ちる形で狙いを逸らす
[メイン] キノ : ─────これは、驚きましたね。
[メイン]
キノ :
狙撃銃を構え、照準器を覗く少女。
その距離、約500m。
[メイン] キノ : 静かに、息を殺しながら、表情を変えず。
[メイン]
キノ :
この"儀式"に、最後まで残る方々は化物揃いになることが
先程の戦いでも予測はできていましたが、ここまでとは。
[メイン] テイルブルー : 水中を旋回しながら、敵への対処について思案する
[メイン]
キノ :
まずは、一つ目の作戦が失敗に終わりましたね。
三者が集う瞬間を狙い、一網打尽にする、という。
[メイン]
錦木 千束 :
────あのツインテールの子、やるね。
咄嗟の判断力で追従を許さない……タネさえあかせば、あとは技術で補う……ってタイプか。
[メイン] テイルブルー : マイクロビキニ属性の力なのだろう、咄嗟の狙撃や、水だけの銃弾が。異様な威力を発揮している
[メイン]
キノ :
「ふぅぅ……」
静かに、息を吐き捨てながら、再度照準器を覗くようにし。
[メイン] テイルブルー : 「…とすると、アレが相手に一人は部が悪いか」
[メイン]
響 :
……あの距離から、水鉄砲を当てるか
本日二度目の、キノの脅威度修正を迫られる
[メイン]
キノ :
場所は、暗い森の中。
肌色を隠すように、緑の葉々に体を埋もれさす。
[メイン]
テイルブルー :
自分の最高点はあくまでツインテール
この場での最大値は期待できず、奇襲を狙いたいが…
[メイン]
錦木 千束 :
それだけじゃない────白髪の子。
あの子の盾は伊達じゃない。
全てを防ぎきれない、けれど当たればほぼ守れる、と。
[メイン] 錦木 千束 : 「んでまー、あの子ねー」
[メイン] テイルブルー : ……乱入してきた赤いリボンの彼女はどうだろう? まず、自分よりも搦手が得意なのは間違いない
[メイン] テイルブルー : 思い至るや否や、首だけを水面に出し
[メイン]
響 :
他の2人も、確実に脅威だ
砲弾の回避に、縦横無尽に走るツインテ
[メイン]
錦木 千束 :
千束の頬を伝うのは、当った水か、それとも汗か。
少なくともこちらからは見えない出来ない位置に、彼女は座り込んでいる。
[メイン]
響 :
「まさか人間にここまで追い詰められるとは
駆逐艦の名が泣いてしまいそうだね」
[メイン] テイルブルー : 「流石に、この状況で三つ巴続ける…気は無いわよね?」
[メイン]
錦木 千束 :
「あはは〜……あんな人がいるもんなんだね、世界って広いや
……さて、この中で小競り合いしつつ、3人で沈むのを望みたい?」
[メイン]
響 :
私が他の参加者より優れている点…それは耐久力
不死鳥の異名を持つ類稀な耐久力は、他の艦娘にも勝る点
[メイン] 響 : 「…ノー、だね」
[メイン] 錦木 千束 : そしてツインテールの彼女に対し、手をヒラヒラとさせる。
[メイン] テイルブルー : 「…あーら、考えは同じよね。 ま、漁師に纏めて掻っ攫われるのは嫌だもの」
[メイン]
響 :
…耐久力に優れても、遠距離に対する対処法が無ければ一方的にやられるだけだ
やはり、一番の脅威はあのスナイパー
[メイン]
響 :
「うん。このままだと一方的に撃たれるだけだね
それはごめんだ」
[メイン] 錦木 千束 : 二人に、うんうん、と頷き。
[メイン]
錦木 千束 :
「それじゃあ一先ずは目的が一致したってことで、戦いは止めておきましょ〜!
それでオッケ〜?」
[メイン] 錦木 千束 : と、二人の戦いに後から乱入した女が都合良くまとめようとする。
[メイン]
錦木 千束 :
「それにここで負けたら、ヌーディストのそしりを受けるだけだしぃ〜
どうせ脱げるなら、森の奥で誰もいないところの方がいいじゃない〜!」
[メイン] テイルブルー : 「なるほど…」
[メイン] 響 : 「……そうだね」
[メイン] 響 : 実際かなり大事なことだった
[メイン] テイルブルー : 一理ある、まあ、そもそも既に裸見たいな物かもしれないけれど
[メイン]
錦木 千束 :
指を一本立て、くるりと周囲を見渡す。
マイクロビキニ決勝ということもあり、何の目的から分からないけど観客も大勢いる。
[メイン] 錦木 千束 : そして、二人の言葉を聞いてパチン、と叩き。
[メイン] 錦木 千束 : 「いよぉーし、誰が1番かは……早い者勝ちだよ!」
[メイン] キノ : スコープ越しに、3人の会話を唇で読み取り。
[メイン]
キノ :
─────合理的ですね。
その戦局的判断を即座に下せるとは、ええ、優秀と認めざるを得ないでしょう。
[メイン] キノ : 実際、この場でイニシアチブを握っているのはボクだ。
[メイン]
キノ :
しかし、相手は身体能力をボクの遥かに越すものが多く。
何よりも、このような状況下であっても冷静な思考回路を持つ。
[メイン]
キノ :
「………ふふ」
思わず、笑みが漏れる。
[メイン] キノ : 「面白くなってきてるじゃないですか」
[メイン]
キノ :
このような戦場は、久々だ。
高揚感が止まらない。
[メイン]
キノ :
あなた達のような人達に出会ったことは
これまでの旅でも、決して多くはありませんでした。
[メイン] キノ : ボクは、ボクの旅を素晴らしいと言えるものにしたい。
[メイン] キノ : だからこそ─────あなた達のことを、もっと知りたい。
[メイン] キノ : 「ようこそ」
[メイン] キノ : 「ボクの城へ」
[メイン] キノ : ニヤリと笑うのだった。
[メイン] キノ :
[メイン] キノ :
[メイン] : ズドォオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!!
[メイン] : 千束が足を踏み入れるや否や。
[メイン] : その森の地上から、大きな水爆発が引き起こされる。
[メイン] 錦木 千束 : 「うひゃぁぁぁ〜〜〜!?!?」
[メイン] : そう─────この森は、既に。
[メイン]
:
キノによって……ありとあらゆる罠が張り巡らされる。
ブービートラップの森と化していたのだ。
[メイン] キノ : あなた達は強い。
[メイン] キノ : だけど、それを予測しないボクであったのならば。
[メイン] キノ : ボクは、この場にいない。
[メイン] キノ : 旅人というのはですね、その道中で色んな人と出会うんですよ。
[メイン]
キノ :
今まで、犯罪者に、軍人に、或いは……ただの戦い好きの変人に。
とにかく、いろんな人達と出会ってきましたから。
[メイン]
錦木 千束 :
────そりゃ予想しないでも無かったけど……
ハンターが罠も掛けずに獲物にちょっかいは出さない、かッ……!
[メイン]
響 :
「これは…読まれてたか」
慌てて森に入る前に急ブレーキ
[メイン] キノ : 対策は重ねる。一度破られたとしても、決してそれで終わりにせずに。
[メイン] キノ : バシュンッッ!!!
[メイン] キノ : そして、狙撃の手を止めることもしない。
[メイン]
錦木 千束 :
それにしても、用意周到過ぎるとは思う……けどね!
こんな大量の地雷、一体いつから────
[メイン] キノ : 水弾が、遠く薄暗い森の奥から真っ直ぐと、千束へと放たれる。
[メイン] テイルブルー : 「慣れて、来たけど! いつまでもやってらんないわよ!!」
[メイン] 錦木 千束 : 「……うひゃ、ッ……!!」
[メイン] テイルブルー : 水弾と千束の間に割り込む形で、自分を盾にする
[メイン]
錦木 千束 :
隠れているであろう大まかな位置は把握した。
とはいえ────地雷とタップダンスをしている中でこんなこと、続けもられず……
[メイン]
テイルブルー :
あらゆる攻撃を阻む筈の防御も、水鉄砲を相手に手を痺れさせる始末
このまま、続けていれば…
[メイン] 錦木 千束 : 「えっ、ちょっ、あなたいいの!?」
[メイン] テイルブルー : 「弾くのは無理じゃないってだけよ……! それに、楽勝ってわけにはいかないからね…!」
[メイン] 錦木 千束 : 踏み込んだ足先が衝撃で浮き上がり、マイクロビキニがふわりと浮き上がりそうになる────けども、慌てて付け直す。
[メイン]
キノ :
くいっ。
─────遠くで、糸を引っ張る。
[メイン]
キノ :
すると………。
ゴォォォォォォォォッ……!!!
[メイン]
錦木 千束 :
瞬間、パシュン。
……気も服も緩めない、みたいで〜……
[メイン]
キノ :
千束、そしてテイルブルー達がいる地点へと
横方向から一気に、まるで津波のような物量の水が放たれるッ。
[メイン] テイルブルー : 「つ、次から次に…!!」
[メイン]
響 :
「…させない!」
津波に向けて榴弾を放つ
[メイン]
響 :
着弾と共に爆破
津波は水飛沫となり水流を弱める
[メイン]
キノ :
………なるほど、これは、想像以上に厄介かもしれませんね。
並大抵の軍人程度であれば、手足も出ないほどの要塞にしたつもりではありましたが。
[メイン] キノ : あの3人は、その程度では収まらない……と。
[メイン]
錦木 千束 :
「……うぉおおお〜〜〜っ……!?
……わ、すっご……!?」
[メイン] キノ : とても…………面白い。
[メイン]
キノ :
ボクは、人を殺す時に抱く感情は、何も無い。
旅のための障害を取り除くという、ただそれだけに過ぎないからだ。
だけど─────この戦いだけは、違う。
[メイン] テイルブルー : 「…やっぱり、攻めるしかないわね!」
[メイン]
錦木 千束 :
津波かと見間違うほどの水量は、反対側からの衝撃に弾かれる。
────守るだけじゃなくて、当たっても中々……ちっこいのによくやるなぁ〜!
[メイン]
キノ :
ボクがここまでの旅で得てきた知恵を
あなた達に全て、ぶつけたい。
[メイン] 響 : 「うん。どんどん攻めなきゃ、ジリ貧になる」
[メイン]
キノ :
別にボクは、孤独がどうだとか言うほど軟ではありませんが。
それはそうと……こういう戦いも、悪くないと思う自分もいるわけで。
それを素直に認めつつ……。
[メイン]
響 :
テイルブルーの防御力、千束の反射神経
これらを使えばあのトラップすら防ぐことは可能だろう。だが、攻め手にかけるのも事実
[メイン] キノ : ─────さて、そろそろ……ボクの居場所もバレてしまっている頃だろう。
[メイン]
響 :
なら…攻めなきゃ
水着を守らないといけないのがちょっと大変だけど
[メイン] テイルブルー : 「とにかく前進…!! アイツ、そろそろ移動するわよ!」
[メイン] 響 : 「了解」
[メイン] キノ : 「─────いいえ」
[メイン] キノ : 「ボクは、ここですよ」
[メイン] キノ : テイルブルーの、後ろ。
[メイン] テイルブルー : 「ッ…!」
[メイン] 錦木 千束 : 「いよぉーし、それじゃ────っ!?」
[メイン] キノ : 軽量の、ハンドガンの形をした水鉄砲を既に構えた状態で。
[メイン]
響 :
榴弾を曲射しようとして
声の方を慌てて向く
[メイン] キノ : トリガーも既に、引かれてある。
[メイン]
キノ :
バシュンッッ!!!
放たれる水弾は、音速をも超える。
[メイン]
キノ :
奇襲、それはいかなる戦いでも定石ですから。
……え?ボクらしくない戦い?
はは、それはもちろん、否定しませんよ。
[メイン]
錦木 千束 :
「すぐ、後ろ────ッ!」
かける言葉すらも、弾の速度に叶わない。
[メイン] キノ : 千束を指差す。
[メイン] キノ : 「後ろ、気を付けてくださいね」
[メイン]
キノ :
ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!
地中より、水爆破。
[メイン] テイルブルー : 後頭部への一撃を、咄嗟に躱した結果。炸裂する洪水に対し対処が遅れ打ち上げられる
[メイン] テイルブルー : 「この、さっきから…面倒な手ばかり…!!」
[メイン] 錦木 千束 : 「うっ、ひゃぁぁ〜………ッ!!!」
[メイン] キノ : 「こうでもしないと─────勝てないでしょう?」
[メイン]
キノ :
「それにしても、ボクはあなた達のことが……
とても、気になって気になって仕方ありません」
[メイン] キノ : 響との再会という形にもなり、にこりと小さく笑いつつも。
[メイン]
キノ :
「これでもボク、結構自信あったんですけど
こうも容易く突破されると、降参してしまいたくなってしまいますよ」
[メイン]
錦木 千束 :
その爆発には、間一髪で翻し、くるりと空を舞いつつも。
それにしても、不格好な形で着地する形となる。
[メイン]
響 :
「────ふふっ」
こうして再び戦うことになるのは、想定外だったけど
不思議な人たちと共闘して、不思議な人と戦う、不思議な戦い
[メイン]
キノ :
「─────では、ここまで強いのに
一体、何をあなた達が……ゴールドマイクロビキニへと突き動かすのですか?」
[メイン] テイルブルー : 「……」
[メイン] キノ : 旅とは……結局は、人との出会いだ。
[メイン] キノ : 一期一会。それをボクは、大切にしたい。
[メイン] テイルブルー : 何度聞いても間延びした名前ね、トゥアールが聞いたら嘆くわ
[メイン]
キノ :
「"強さ"………という観点であれば
あなた達は十分なものを手にしています」
[メイン]
キノ :
「これはボクの、単なる好奇心の話です
別に話術で、あなた達を困惑させようとしているわけではありません」
[メイン]
キノ :
森の中、静かに立つ黒髪の少女。
その表情にもまた、静けさが漂い。
[メイン]
テイルブルー :
空中で一回転し体制を整え着地すると
罠へと警戒心を露わにし…
[メイン] テイルブルー : 来ない事を確かめると、槍を止め。キノを見つめる
[メイン] テイルブルー : 「黄金のマイクロビキニを着た痴女に、世界征服とかさせたくないでしょ?」
[メイン] キノ : その言葉に、ふふ、と笑い。
[メイン] キノ : 「それは言えてますね」
[メイン]
キノ :
「では、あなたは?」
千束を見て。
[メイン]
錦木 千束 :
……好奇心、か。
あんなに手を尽くした上で、向けてくれるのは嬉しいけどね。……余裕の現れなんだか。
[メイン] 錦木 千束 : 「まぁ、私も似たようなものだけどね〜」
[メイン] 錦木 千束 : 「力があるものをわるーいやつに悪用されて、みんなが笑顔じゃなくなる……なんて私は嫌だしね」
[メイン] 錦木 千束 : ニヤリ、と笑いつつも、目を向けて。
[メイン] キノ : 「………ふふ」
[メイン]
錦木 千束 :
「ちなみに、聞いてくれるのは……あなたのポリシー……なのかな?
あなたは、悪い人じゃ無さそうだもの」
[メイン] キノ : 「そうですね、ボクは」
[メイン] キノ : 「─────"旅人"ですから」
[メイン] キノ : 静かな風が、キノの前髪を揺らす。
[メイン]
キノ :
「この世界にある、色んなものを見て、そして知りたい……
単純な理由ですよ」
[メイン]
キノ :
「だって、ワクワクするじゃないですか?」
[メイン] キノ : にこりと、静かに笑いながら。
[メイン]
錦木 千束 :
へぇ────旅人。
世界を回って、その中でもきっと悪いようにしていないんだろうな。
[メイン] キノ : そして─────今度は、響の方を見て。
[メイン] キノ : 「あなたも、そうでしたね」
[メイン] キノ : 「愛香さん、千束さん、そして響さん」
[メイン] キノ : 「皆さん、"人のため"に戦っている」
[メイン]
キノ :
「でも、戦うのって、辛くないですか?
痛いですし、疲れますし
それに、こんな格好にもなっちゃってますし」
自分のマイクロビキニの、黒い紐を少し引っ張りながら。
[メイン] キノ : 「─────それでもあなた達は、戦うのですか?」
[メイン]
キノ :
これはとてもシンプルだ。
人というのは、辛いと感じたらその機能を一旦止めるようにできている。
[メイン]
キノ :
ボクだって、疲れたら宿屋で休憩する。
人として、当たり前のことだ。
[メイン]
キノ :
人のために戦う。それは、とても美しいものだ。
でも、それが自分のためになるかどうかなんて、分からない。
だからこそ、知りたい。
[メイン] テイルブルー : 自身の胸に手を合て、ゆっくりと姿を変えるテイルギアを纏いながら、テイルブルーは静かに様子を見ている
[メイン]
響 :
「……うん。姉妹達が、みんなが守りたかったものを守れるのなら。大切なものを守れるのなら。
私は戦うよ」
[メイン] 錦木 千束 : 「そりゃまぁ〜……こんな格好になるのは二度とは御免だけどね」
[メイン] 錦木 千束 : 薄赤い頬をかきながらも、キノへと目を向ける。
[メイン]
錦木 千束 :
「辛くても苦しくても、平和を守るのが私の役目
そうすれば────"旅人"さんだって、安全に旅行もできるでしょ?」
[メイン] キノ : 「……ふふ、なるほど」
[メイン]
錦木 千束 :
まぁ、私の腕はそこまで届かないかもしれないけどさ。
もし私の街に来てくれたら、ってことで。
[メイン] キノ : 「皆さんのこと………とても、よく分かりました」
[メイン]
キノ :
「愛おしさすらも覚えます、あなた達との出会いは……
おそらく、今後も忘れることはないでしょう」
[メイン]
キノ :
「少しお喋りが過ぎましたね」
そして─────銃口を再び向け。
[メイン] キノ : 「続けましょうか?」
[メイン]
キノ :
「ボクはあなた達を尊敬しました
だからこそ、敬意を持って戦いますよ
─────ボクなりのやり方で」
[メイン] キノ : ひょいっ。
[メイン] キノ : 視線が、その銃口に集まっていたであろうその時に─────。
[メイン] テイルブルー : 「悪いけど、この距離で逃すつもりはないのよね…!!!」
[メイン] キノ : もう片方の手で、水手榴弾を、4人がいる中央へと、山なりに投げる。
[メイン] テイルブルー : 何にも構わず、捨て身で旅人に向かい突撃する
[メイン] キノ : 「─────!」
[メイン] テイルブルー : 「何を使おうが、自分は巻き込めないわよねぇぇ……!!!」
[メイン] キノ : にやりと笑い。
[メイン] キノ : 「どうでしょうか?」
[メイン] テイルブルー : 確実な安全地帯は、あの旅人の周りなのだ
[メイン] テイルブルー : そう踏み、思い切り突撃したが──
[メイン]
キノ :
・・・
─────ピンは、抜かれてある。
[メイン] 響 : 「なっ!?」
[メイン] 錦木 千束 : 「────なっ、にしてんのッ……!?」
[メイン] キノ : 「…………ボクの負けにはなりますが、それでも」
[メイン] キノ : 「とても、楽しかったですよ」
[メイン] キノ : ボォォオオオオオオンッッッ!!!!
[メイン] テイルブルー : 「────!!」
[メイン]
キノ :
一気に、八方へと水が爆裂する。
─────キノという小さな少女の体もまた、ふわりと舞い……。
[メイン]
キノ :
そしてまた、黒いマイクロビキニが
ひらり、ひらりと。
[メイン] テイルブルー : こんな、勝負で……!!
[メイン] : 『キノ選手、ここで脱落です!!』
[メイン]
錦木 千束 :
いくら水とはいえ────水は速度を増せば固形となる。
水の弾丸を近距離で喰らえば、それはもう────ただの銃弾だ。
[メイン] テイルブルー : 「大怪我する気でいるんじゃないわよ……莫迦!!!」
[メイン] 錦木 千束 : 「────あのさぁ〜!」
[メイン] 錦木 千束 : ふわりと舞ったキノの体を、抱える。
[メイン] キノ : 「─────……!」
[メイン] キノ : 一瞬、意識を失いかけた。いや、失っていた。
[メイン] 錦木 千束 : 「私の目の前でそーゆーこと、しちゃダメだよ〜……?」
[メイン]
キノ :
真剣勝負であれば、確実にボクは死んでいた。
また、ボクらしくないことをした。
[メイン] テイルブルー : 脚力を強化し、天に飛び千束とキノを諸共に捉え
[メイン]
錦木 千束 :
水手榴弾が破裂したのを、見た。ならば後はそれに触れないように、体を動かすだけ────ではあったが。
流石に、爆心地にいる彼女を抱えるのには。
[メイン] キノ : …………きっと、この3人の在り方に……。
[メイン] 錦木 千束 : パァン、胸元のマイクロビキニが、飛沫した水に破裂する。
[メイン]
響 :
水手榴弾をどうにか耐え抜くも、ダメージは大きい
体はもうボロボロだ
[メイン] キノ : ……ボクなりの、強がり。
[メイン]
錦木 千束 :
……いやーほんと、殺し合いじゃないんだから手を抜けばよかったんだけどなぁ〜……
……あんまりの真剣な目に、体が動いちゃったよ。
[メイン]
キノ :
「…………千束さん、あなた……」
困惑の表情。
[メイン] 錦木 千束 : ……まぁ、ほかの二人なら、例えゴールデンマイクロビキニが渡っても……悪いことには、ならないでしょ。
[メイン] テイルブルー : 「…響、あとよろしく!!」
[メイン] 錦木 千束 : 「自分で守れるッインテールの子ならともかく、ヤケっぱちを見捨てられるわけないでしょーが」
[メイン]
テイルブルー :
二人をツインテールで覆う形で隠すと
そのまま掴み
[メイン] テイルブルー : 「カッコつけは、まともな服を着てからね」
[メイン] 響 : 「……了解」
[メイン] テイルブルー : そのまま空を蹴り、場外へと飛び去っていく
[メイン] GM : 『おぉぉおお~~っと!?!千束選手も脱落をし……』
[メイン]
GM :
『な、なんだああ~~~!?!?愛香選手も!?!?
じ、場外です!!』
[メイン] GM : 『よ……よって!!勝者は!!!』
[メイン] GM : 『響選手です!!!!!』
[メイン] 響 : 「……勝ちを、譲られちゃったね」
[メイン]
響 :
自分の攻撃はほとんど防がれていた
艦娘という規格外の存在のはずの、自分の攻撃を
[メイン]
響 :
………全く、人間の底力を見せつけられたなぁ
私より強いかもしれない人がこんなにいるだなんて
[メイン]
響 :
でも…そんな人たちが、私ならいいと託してくれた
それが表す意味に……とても誇らしい気分になって
[メイン] 響 : 「うん。ゴールドマイクロビキニを手にしたのは私だね」
[メイン]
響 :
ならば、守らねばならない
……また1つ、守りたいものが、理由が増えた
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM : ─────しかし……ゴールドマイクロビキニが、響に渡ることは、無かった。
[メイン]
GM :
理由は、不明。
何はともあれ、国を護るために使うための、新たな力が
手に入ることは……無かった。
[メイン] 響 : 「………そんな…」
[メイン] GM : ざあ、ざあ、と波の音だけしか聞こえない。
[メイン] 響 : ゴールドマイクロビキニが手に入らない。それの意味するところは、国を守る力を失ったということ
[メイン] 響 : 「これじゃあ、みんな…何のために私を…」
[メイン] : ポン。
[メイン] : 響の小さな肩に、暖かな感触が。
[メイン]
響 :
「……え?」
後ろを振り向く
[メイン] キノ : 「─────浮かない顔してるじゃないですか、チャンピオン」
[メイン] キノ : にこりと笑う、包帯に巻かれた旅人の姿と……。
[メイン] テイルブルー : 「…まあ、こうなるだろうとも思ってたのよね」
[メイン] テイルブルー : 戦装束のまま、苦笑いをするツインテールの戦士
[メイン] 錦木 千束 : 「ドンマイ!……って言うには、流した代償は高いか〜」
[メイン] 錦木 千束 : 女学生のような服に着替えた少女の姿。
[メイン] 響 : 「みんな…」
[メイン] キノ : 「………実はですね、ボク」
[メイン] キノ : 「次に向かう国、決めたんですよ」
[メイン] 響 : 「………それは…どこの国へ?」
[メイン] キノ : 静かな潮風が、旅人の前髪を軽く揺らし。
[メイン]
キノ :
「─────鎮守府、でしたっけ?
行先、分からないので、案内できますか?」
にこりと、笑う。
[メイン] 響 : 「……本当に、いいの?」
[メイン] キノ : 「旅人ですから」
[メイン] キノ : 優しく、頬を緩ませながら。
[メイン]
キノ :
「……それに、日本に借りもできてしまいましたからね?」
包帯に手をやりながら。
[メイン]
錦木 千束 :
「私も、ついて行こうと思うんだよね〜
こんなちっちゃな子がお国のためにとか、どーなのさって思うし〜」
[メイン]
錦木 千束 :
キノに、ニッ、と笑いつつも。
[メイン] キノ : 千束に悪戯っぽく、ふふ、と笑い返す。
[メイン] 錦木 千束 : 上下マイクロビキニの姿となった響に、ぶかぶかの上着を羽織らせつつ。
[メイン]
キノ :
予想外なことが、たくさんありましたから。
それはボクにとっては……とても、嬉しいことでもある。
[メイン] 響 : 「キノ…千束…」
[メイン] テイルブルー : 「戦争の手伝い…はできるか怪しいけど、相手が相手なら、力になるわ」
[メイン]
キノ :
もっと、色んなことを知りたい。
………"あの人"がそうした理由を、知るためにも。
[メイン] 響 : 「愛香まで…」
[メイン]
響 :
そうか、日本を守れる力は
ゴールドマイクロビキニだけじゃなかった
[メイン]
響 :
今日だけで、何度も見てきたじゃないか
不可能を可能にする、人間達の力を
[メイン]
響 :
力強く、頼もしく、優しい
人間たちの想いを
[メイン] キノ : 響の隣に立ち、地平線に沈む太陽を共に見つめる。
[メイン] キノ : 「いい景色ですね」
[メイン] 響 : 「……うん」
[メイン] テイルブルー : 「……」
[メイン] 錦木 千束 : 「これも……マイクロビキニのお陰ともいえなくも無い、かな」
[メイン]
テイルブルー :
響は、いつまでマイクロビキニなのよ とか突っ込めたい気持ちを必死に納め
真面目な顔で夕陽を見つめる愛香だった
[メイン]
キノ :
「ええ、そうですね、それにしても……」
千束の言葉に頷きつつ。
[メイン] キノ : 3人の横顔を見やりながら。
[メイン] キノ : 「動きやすかったですね、マイクロビキニ」
[メイン]
キノ :
「他の国でも合法化しないのでしょうか?」
突然の天然発言をぶちかます。
[メイン] テイルブルー : 「はぁっ!?」
[メイン] 錦木 千束 : 「うんう……え゛っ……!?」
[メイン] 錦木 千束 : マジかっ、って顔をする。
[メイン] キノ : そしてマイクロビキニ姿になる。
[メイン] 響 : 「…………どうなんだろうね」
[メイン] キノ : 「うん、やっぱり動きやすいですよこれ」
[メイン] テイルブルー : 「…あの、キノ? 何で着るの?」
[メイン] キノ : 「ほら」
[メイン] テイルブルー : もう終わったのよ?
[メイン]
錦木 千束 :
「ちょっ、旅人さん!?
あーたに恥じらいって……あーーーダメダメダメ!見世物じゃありません!!」
[メイン] キノ : 肩を動かしたり、股関節を開いてみたり。
[メイン] キノ : 「????」
[メイン] 錦木 千束 : キノの前に立ち、それをブンブンと両手両足で隠そうとする。
[メイン]
響 :
「一応、これ…鎮守府の指定水着の1つみたいだから…
これからも着れるよ」
[メイン] 錦木 千束 : そこ!撮るなぁ!と注意したりしてる。
[メイン] キノ : 「!」
[メイン] テイルブルー : 「……」
[メイン] テイルブルー : 「その鎮守府、沈めた方が良さそうね」
[メイン]
キノ :
「それは……到着が楽しみですね」
純真な笑顔。
[メイン] テイルブルー : 何かを決意した様に槍を構える
[メイン]
錦木 千束 :
「鎮守府ってほんとにだいじょぶな所なの!?」
マイクロビキニの子どもを戦場に送ったり!色々!
[メイン]
キノ :
マイクロビキニ、嫌いなのかな?と疑問に思うような目線を
千束と愛香へと向ける。黒紐を少し引っ張りながら。
[メイン]
響 :
「…ふふっ」
そんな3人の様子に笑みが溢れて
[メイン]
錦木 千束 :
好きとか嫌いとかではなくてですね、と黒紐を引っ張る手を止めつつ。
……旅人は奔放になりやすいのだろうか。
[メイン]
キノ :
「?」
小首を傾げつつも。
[メイン] キノ : 「では、響さん、行きましょうか」
[メイン] キノ : マイクロビキニ姿のまま、すたすたと歩こうとする。
[メイン] テイルブルー : 「もう切りが無いでしょ!普通の服を着なさいって…!!」
[メイン] 響 : 「そうだね。マイクロビキニは鎮守府まで我慢しよう」
[メイン] 錦木 千束 : たは〜、となると……着いたら私もマイクロビキニを着る運命かぁ。
[メイン] 錦木 千束 : 「…………」
[メイン] 錦木 千束 : 「……まぁ、後で着るか、今着るかの違いだよね!」
[メイン] 錦木 千束 : 顔に赤みは見せつつも、すたたと、二人に合わせるように、背中を追いかけていく。
[メイン] テイルブルー : 絶句しながら、トボトボと続いていくテイルブルーであった
[メイン] 響 : 「みんな、これからよろしくね」
[メイン] GM : ─────夕焼けに、彼女達のマイクロビキニがまるで
[メイン] GM : 黄金に、輝いているように見えたのであった。
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM :